THE HERBSの化粧品処方
2018.06.03
アメリカの某オーガニックコスメショップで、バスタイム用アイテムを
いくつか購入しました。
そのうちの一つ、「ボディスクラブ」です。
パッケージも可愛くて、深い香り。
配合成分も素晴らしくオーガニック。
死海の塩、シアバター、ココナッツオイル、オリーブオイル、
アボガドオイル、深海クレイ、海藻、軽石、ポピーシード、
ビタミンE、ローズマリー油抽出液、ティーツリー油、グレープフルーツ油
※グレープフルーツ油は野生種
箱には、
ミネラルが豊富に含まれ、解毒と消炎を行い、塩と軽石で肌を磨き、
化学物質や不純物を肌から取り去り、再活性化します。
のようなことが書かれています。
日本では薬事に大いに触れてしまう内容ですが、アメリカでは
OKなのかもしれません。
さて、この商品を実際に使ってみました。
お風呂では全身に試しました。
ちょっと大変なことに・・・。
油でベタベタになり、植物性界面活性剤でも落ちず、
お風呂場は即お掃除開始。
天然オイルは、確かにこんな風になりがち。
でも天然だし、使い勝手が多少悪くてもいっか・・。
と、いう感じでしょうか。
オーガニックやハーブ、自然、天然、最近特にブームです。
手作り化粧品などを作っている方も多くいらっしゃると思います。
ここで、勘違いしやすいのが、食品と化粧品の違い。
天然、自然のものは生きています。なので変化しやすく、非常に不安定です。
食品や料理は作ってすぐに食べて消費しますが、化粧品は作ったその日から
毎日フタを空けては出して蓋をして・・・その間、空気に触れ、湿度にも触れ、
時には手のひらにトントンと押し付けて出す人もいます。
天然原料の多い化粧品は生きているため、日毎に少しずつ変化しています。
これが手作り化粧品の危険な落し穴。
化粧品には「菌や微生物」という問題が密接に関係しています。
この時点で食品と化粧品を同じに考える事ができないということが分かります。
また、食品は胃に入るとすぐに消化され、代謝が始まりますが、化粧品は
肌に乗ったまま、紫外線や空気中の物質に触れ、そこで化学反応を繰り返します。
このような事も含め、化粧品の原料は安全性をクリアしています。
皆さんが嫌いな原料も有りますが、一応それらは「安全性」ではクリアしているのです。
例えば純度の高い植物オイルを使う。すると不純物と思えるものも天然物には含まれています。
紫外線に反応したり、吸収したり、酸化しやすかったり・・・です。
化粧品原料の植物オイルは、メーカーにもよりますが、そういった成分を
取り去り、肌に乗せていても比較的変化しない物になっています。
こういった原料構成の原理的な部分は製造業に携って初めて知った事。
それまでは天然だけにこだわり、防腐剤なんて絶対ダメ、と思っていました。
じゃあ、何が良いのか。。
先日、美容師さん向けの勉強会で、こんな話をしました。
これはTHE HERBSとして考える化粧品原料の仕組みです。
それぞれ特徴を持った原料群。
天然が良い、化学が悪い、という単純なことではなく、
対象物(一人一人の肌質や頭皮)に対して、何をどう組み合わせて行くのが
最適なのか、といった考え方。
肌や頭皮のことを考えると、自然に環境への配慮にもなります。
とっても難しいけれど、とってもやりがいを感じるところです。
THE HERBS cosmeticsとしてスタートして4年。
まだまだ学ぶことの方が多いすぎるほど。
面白い研究チームが結成し、これまでと同様に「これ何?」という面倒な
アイテムばかりになるかもしれませんが、必ず皆さんのお役に立てるものだけを
発信していきたいと思います。
今回は長くなりましたが、最後までご拝読頂きありがとうございました。
THE HERBS
https://the-herbs.com